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モテるためにダイエットを始めた哀れな男

日本企業の成果主義はただの賃金カット?

私の勤めている会社でも近年、成果主義が取り入れました。一見、成果主義は頑張って成果を出せば給料が上がる公平で良い制度のように聞こえますが、今のところ実態はただの賃金・人件費カットで萎えました。

 

上限は年功序列で決まる

成果主義なのに、上限は従来の年功序列で決まっています。私は研究開発職ですが有効な特許を取得したり製品化・開発に貢献しても、年収が1000万とか2000万になるわけではありません。基本どんなに良い評価をもらったとしても賞与が数万プラスされるだけで上限は従来の年功序列で決まっています。

 

成果によって下限はどんどん下がる

上限は年功序列で決まっているのに、成果を出せないと下限はどんどん下がっていきます。例えば人事評価が1〜5で5がMaxとしましょう。これまでは、

5:平均より多く昇給

4:平均より少し多く昇給

3:平均同等の昇給

2:平均より少ない昇給

1:昇給なし

という感じでした。しかし成果主義になったら、

5:従来の年功序列よりも昇給

4:従来の年功序列と同等の昇給

3:従来の年功序列より少ない昇給

2:昇給なし

1:減給

になりました。つまり人事評価で最も良い5を得られない限りは従来の賃金ベース以下になり、かつ減給もありその下限は設定されておりません。

 

実質的に人事評価5(最大)はあり得ない

それなら評価5を取れば良いのでは?となりますが、結論として5がつくことはなさそうです。まず「どんな人も”カイゼン”すべき事項は常に残っており、5をつけるということは成長要素がないということになる」という意味不明な会社風土があります。

また責任者より「10人で2年かけて開発している案件を1人で半年でやり遂げたら5をつける」という発言がありました。10人でも開発が難航してる状況なのに、半年間で1人でやり遂げるなんて時間的に不可能です。経営側が上記の発言をしたということは、会社として実質的に5をつけることはないと言っているようなものです。

つまり成果主義が導入され人事評価5以外は従来より賃金が下がるという状況で、でも5をつけることはないということは、ほとんどの人は従来の年功序列ベースより年収が下がるということを示しています。会社は表面上は「頑張っている人に報いたい、応援したい」なんて言っていますが、今のところ実態はただの賃金カットでした。賃金をカットするというと反発が大きいので成果主義と言い直してるだけでした。

 

会社はなぜ賃金をカットしたいのか?

ではなぜ賃金をカットしたいのか。経営側としては当然人件費が少ない方が利益は出ます。利益が出れば株主還元ができ、結果、自分の評価や成果報酬も上がるということになります。会社は株主のものだということを痛感しました。

また今の賃金は払いすぎだという認識のようです。競合企業と比べても給料は決して多くないと思いますが、責任者はよく「ベンチャーのような賃金が低い会社とうちのような大企業が勝負したら良いもの作っても人件費で負けるから人件費を同じくらいに抑えたい」と言っています。ベンチャーが少ない賃金でも頑張れるのは、成功したらストックオプションで儲けることができるからだと思いますが...。というかベンチャーと同じ賃金でストックオプションもない状態でアルバイト同然の時給だったらうちの会社で働きたいという人は少なくなり、製品も作れなくなると思うのですが...。

 

多くの従業員のモチベーションが大きく低下した

結果、多くの従業員のモチベーションが大きく低下しました。

人事評価は「年度初期に立てた目標に対して達成しただけだと3、それを超える成果を出したら4」という決め方なので、目標を低く設定した方が同じ成果でも評価は高くなります。そのため面談等でわざと簡単な目標を「こんなに難しいんです!」と騙して設定し、年度末に「こんなに難しい目標を達成できた」と主張するずるい人が急増しました。そういう人は陰でピエロと呼ばれています。逆に、難しいけど重要な課題を目標にしてる真面目な人は、どんなに頑張って成果を達成しても評価は3で昇給額は下がるので真面目に頑張った人負けな雰囲気になっています。

また目標設定した業務以外は成果に反映されないので、困っている人の仕事を手伝ったり、必要な事務作業をしても成果には繋がりません、当然昇給もしません。そのため職位が低い新人や断れない人が雑用(実験室の安全点検、固定資産の棚卸など)を押し付けられたり、誰かの成果のために不当に働かされるような状況も起きていました。

 

あとは行くとこまで行くだけ

会社や労組として成果主義の導入で大きな問題は起きていないという認識で、今後も続けていくようです。現場の技術者としては、本来の成果主義とは異なる、真面目に頑張る優秀な人ほど割を食うシステムはどうかと思いますが、もう止まることはなさそうです。

というか成果主義を導入するなら管理職で成果を出せない人も降格するべきだと思いますが、私の会社では一度管理職になったら降格することはなく、この風潮は成果主義導入後も継続されるようです。つまり成果主義で賃金が下がるのは下っ端の組合員だけのようです。やるせないですね。